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新ビジョン「昆虫のちからが支える食の多様性」
新ビジョン「昆虫のちからが支える食の多様性」
新ビジョンが目指すもの
1. 選択肢の豊かさ
昆虫を食材として直接利用するだけでなく、家畜や養殖魚の飼料、その生産過程で出る副産物の肥料としての間接利用など、昆虫活用の幅を広げていきます。安全性、機能性、社会的受容性に関する昆虫活用の科学的知見を一つずつ積み上げ、食の選択肢を豊かにしていきます。
2. 多様な価値の創出昆虫を「たんぱく質源」という一面だけでとらえず、独自の機能性や文化的価値をもつ資源として位置づけます。世界各地に古くから根付く昆虫利用の知恵を継承尊重しながら、現代の、そしてこれからのヒトの食や健康に活かしていきます。
3. 持続可能な資源循環食料を増産するだけではなく、昆虫のちからで未利用資源を有効活用する循環型の食料生産システムを構築し、環境と調和した食のかたちを追究します。
ビジョンの明確化
2020年12月のプロジェクト発足時から「誰も飢えさせない」というビジョンを掲げてきました。プロジェクトの後半に入り、このビジョンに向けてどのような道筋で貢献していくのかをより明確に示すため、「昆虫のちからが支える食の多様性」という言葉でビジョンを再定義します。
食料問題は、生産量だけでなく、気候変動、流通、食品ロス、消費者の意識や行動など、多くの要因が絡み合っています。そのなかで私たちが貢献できることは、昆虫のちから、たとえば未利用資源を有用資源に変えるしくみを科学的に明らかにし、食料生産に新しい選択肢をもたらすことだと考えています。
食料問題は、生産量だけでなく、気候変動、流通、食品ロス、消費者の意識や行動など、多くの要因が絡み合っています。そのなかで私たちが貢献できることは、昆虫のちから、たとえば未利用資源を有用資源に変えるしくみを科学的に明らかにし、食料生産に新しい選択肢をもたらすことだと考えています。
これまでの昆虫をめぐる研究活動
このプロジェクトは科学技術の発展に支えられています。昆虫を対象とする研究分野の一つとして、「応用昆虫学」があります。この分野は、養蜂学(ミツバチの利用)、養蚕学(カイコの利用)、そして害虫学(植物保護・公衆衛生)という系譜のうえに発展してきました。一方で、食料・飼料・薬用資源としての昆虫の活用は、一つの研究分野として体系化されるまでには至っていません。近代の学術を主導してきた地域の多くで、昆虫を喫食する文化が衰退したことも、その背景にあります。それでも、世界各地における食用・薬用昆虫の記録や、地域の食文化との接点に関する調査など、貴重な情報が蓄積されてきました。
その結果、昆虫はヒトの食や健康に資する大きな可能性をもちながら、他の食材であれば当たり前にそろっている基礎的な科学知見は、まだ十分に整っていないことがわかってきました。昆虫を食料や飼料、薬用資源などに活用する産業も国内外で広がりつつありますが、その発展を支える科学的な基盤づくりは、現在の課題です。
私たちのプロジェクトでは、こうした先人の昆虫を利用する知恵の蓄積を受け継ぎながら、研究と社会実装の両面からこの分野を広げ、昆虫のちからをこれからの食料生産システムのなかに活かしていく研究開発を進めています。
その結果、昆虫はヒトの食や健康に資する大きな可能性をもちながら、他の食材であれば当たり前にそろっている基礎的な科学知見は、まだ十分に整っていないことがわかってきました。昆虫を食料や飼料、薬用資源などに活用する産業も国内外で広がりつつありますが、その発展を支える科学的な基盤づくりは、現在の課題です。
私たちのプロジェクトでは、こうした先人の昆虫を利用する知恵の蓄積を受け継ぎながら、研究と社会実装の両面からこの分野を広げ、昆虫のちからをこれからの食料生産システムのなかに活かしていく研究開発を進めています。
これからの歩み
応用昆虫学だけでなく、多分野の専門家が集うプロジェクトとして、研究と社会実装を両輪で進め、誰もが自分の価値観に合った食を楽しめる未来を築いていきます。

